二つの向き — 形から画面か、画面から形か
順方向は、頂点と面を持って回し、画面へ投影して塗る。ループは「形」を回す——立体の数だけ仕事が増える。逆方向は、画面の画素ごとに光線を世界へ飛ばし、当たったものを調べる。ループは「画素」を回す——画面の解像度だけ仕事が増える。世界が複雑でも画面は一定なので、込み入った形ほど逆方向が向く。
同じ球を二つの向きで描く。左の発想(順方向)は、球面に撒いた点を回して投影する。形が主役で、点が画面に飛んでくる。
右の発想(逆方向)は、画面の各画素から「ここに球があるか、どちらを向いているか」を問う。画素が主役で、球は距離の式として在る。円の内側で、その点の球面の高さ √(r² − dx² − dy²) を法線の奥行き成分にすると、平らな円が陰影を持った球になる。
左は点が動き、右は画素が球を測る。左は形の数で重くなり、右は画面の解像度で重くなる。√(r² − dd) の一行が球の表面の高さで、これを法線にして光を当てると、二次元の円が立体に見える。光源を回すと明るい面が動く。この逆方向を距離関数で一般化したのがレイマーチング。