地図/幾何/パッキング

この先

Wang・WFC の制約タイルは辺の一致を「色」で持たせている。これを確率や重みに広げると、どの模様が出やすいかを偏らせられる。

ボロノイの種点を、各区画の重心へ少しずつ寄せ続けると、点が均質化していく。棄却サンプリングとは別の道で、一様にばらけた配置に近づく。Lloyd 緩和。

Lloyd 緩和は、ボロノイ分割と重心への移動を交互にくり返す手法。各サイトの区画(そのサイトが最近傍になる領域)を求め、サイトをその区画の重心(centroid)へ動かす。重心は領域内の点の平均位置で、サイトを区画の真ん中へ引き寄せる。これを反復すると区画の大きさと形が揃い、サイトが等間隔へ収束する(重心ボロノイ分割、CVT)。乱数撒きの塊と穴がならされて、棄却サンプリングが作るブルーノイズに似た均質な配置になる。Stuart Lloyd が 1957 年にベクトル量子化の文脈で示した。

下は種点を撒いて、毎フレーム緩和を1回かけたもの。盤面を粗いマスに切り、各マスを最近傍の種点に割り当てて区画を起こす。区画ごとにマスの中心を平均して重心を出し、種点を重心へ 8% だけ寄せる。境界線は所有者が隣と食い違う辺を塗っている。

始めは大小ばらばらだった区画が、反復のたびに大きさを揃えて六角形に近い形へ落ち着く。種点は塊や穴を解いて、互いに距離を空けた配置へ収まる。寄せる割合 0.08 を上げると速く均質化し、下げるとゆっくり整う。距離と制約、点と領域、散らすと詰める——詰めるという問いの対が、まだいくつも残っている。